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とっさの言葉に要注意! 認知症患者に言ってはいけないこと

とっさの言葉に要注意! 認知症患者に言ってはいけないこと


家族が認知症になると、介護による疲労でちょっとしたことでも気を配ることができなくなることがあります。
しかし、そんなときこそ注意が必要です。
接し方によって傷つけてしまったり、症状を悪化させてしまう恐れがあります。
ここでは家族が認知症になったときに「言ってはいけない言葉」についてご紹介します。

認知症は本人も自覚している


   ◇認知症でも気持ちはそのまま!?

主な症状として次の4つがあります。
・過去と現在の区別が困難になる。
・自分でしたことが思い出せなくなる。
・感情の抑えがきかなくなり、泣いたり怒ったりする。
・相手の言った言葉はわかっても、内容が理解できないために混乱する。

認知症は一度に身の回り全てのことができなくなるわけではありません。「こうしたい」という意識や喜怒哀楽の感情は残っています。そのため、雰囲気が少し違っていても今まで同様に相手を尊重し、感情に寄り添うように接することが大切です。
また初期の段階では、助けが欲しいと思いつつも「恥ずかしい」「家族に迷惑をかけたくない」という意識が強いため、「何やってるの?」「しっかりして!」などという言葉をかけてしまうと深く傷つけてしまいます。
「いつもの自分でありたい」という思いが強くあるんだということを深く理解しましょう。

言ってはいけない言葉

■言ってはいけない言葉


 よくある例をいくつかご紹介します。

・「さっき食べたばかりでしょ」など物忘れを指摘する。
認知症の方は食事をした後でも「食べていない」と言うことがあります。
この場合「さっき食べたでしょ」と言うと、「自分だけ食べさせてもらっていない」と考えてしまうかもしれません。
「今作ってるから少しの間これ食べてて」と軽食やフルーツなどを出してあげましょう。

・「(財布などを)どこかに置き忘れたんでしょ」など不注意を責める。
お金や物を盗まれたと言うことがあります。これは「物盗られ妄想」と呼ばれ、身近な人が疑われやすいので注意が必要です。
そして、すぐに見つけ出し「ほらここにあった」と渡すのはNGです。「盗んだからすぐに見つけられたんだ」という思い込みに繋がります。
この場合は「それは大変!」と共感して一緒に探しながら、本人が見つけられるように「あそこはどう?」などと誘導しましょう。

・「帰れない」など帰宅願望を否定する。
デイサービスなどを利用していなくても、自宅でも「帰りたい」と訴えることを「帰宅願望」または「夕暮れ症候群」と呼びます。
本人は「よその家に遊びに来ている」などの思い込みをしており、自宅だと説明しても理解してもらうことは難しいでしょう。また「帰れない」という理由だけで引き留めると怒らせてしまいます。
この時は「今日は遅いから泊って行ってください」「一緒にご飯を食べましょう」などとお願いをしましょう。
「ここにいて欲しい」という気持ち、「ここが居心地の良い場所である」ということを伝えるのがポイントです。

・「違います! ○○ですよ!」と強く呼び間違えを正す。
認知症になると呼び間違えも増えてきます。名前を呼び間違えられても強く言い返さないようにしましょう。厳しく言われると本人は傷ついてしまうだけでなく、怒られたと感じてしまいます。
優しく「違いますよ。息子・娘の○○です」と話しかけてあげましょう。

一部をご紹介しましたが、認知症の方への接し方は「本人の尊厳を守ること」「相手の気持ちに近付く(共感する)こと」が大切です。
介護はストレスが溜まりやすく、対応まで気が回らないかもしれません。慣れない間は、経験のある第3者に協力してもらい、コミュニケーションのコツを教わるのもお勧めです。